喉の奥を上下に引っ張って、喉を開ける感覚を繰り返すうちに、喉の奥を張るような感覚を掴んだ。
喉の奥、うなじの内側あたりに膜があるようなイメージ。普段はシワがよっているその膜を、上下に引っ張ってシワを伸ばし、ピンと張る。すると声に金属的な響きが生じる。
息を吸う感覚で喉の奥を上下に引っ張るのとはまた違う感覚。息を吸う感覚の方は、体の奥からの強力な力が必要だが、膜を引っ張るのは、シワを伸ばす最低限の力でいい。逆に余計な力が入ると、おかしいところに力が入り、響かなくなる。
体の使い方は、大雑把な使い方がわかってくるにつれて、だんだん微妙な使い方がわかってくる。
微妙なだけに体得は難しいが、体得さえできれば、微妙な力で絶大な効果を得ることができるので、体を使うのがとても楽ちんになる。これが師匠の言うところの体の細分化だろうか。
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