響きで遊ぶ

響きを振動として身体に感じること、つまり「身体を開いてリラックス」に焦点を絞ると、今までの発声のテーマだった「どんな響きを出すか」は、一旦どうでもよくなる。やるべきことは出た声を全身で感じることだから、出る声は、どんなかすれていても、小さくてもいいわけで、ホーミーまがいの色んな倍音を身体に感じて遊んでいる。

不思議なもので、大きな声を出すより、小さい声、というか微妙な声のほうが、身体がビンビン震えることに気付いた。

例えば声域より下の低い音程を、出ないままに出そうとする。声帯がパタパタ振動するような音が出る。その音を、声にならないまま、全身を脱力して身体に響かす。胸がビンビン震える。

うまく響きが集まらないかすれ声を、響きを集めよとせず、そのまま息を通し、顔を脱力させる。次第に顔中が動き出し、左耳の後ろ側がプルプル震えだす。

左耳の後ろがプルプル震えたからといって、それがどうした?と言われたら、何にも言えない。声が良くなる等、何かしらの役に立つ保証などどこにもない。

やってみなきゃ何が起こるかわからないし、毎回同じことが起きるとも限らない。当然テクニックになどなりえない。

何でやるのかといわれたら、わからんからやるとしか言いようがない。しかし、わからんことほど楽しいことはないのである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました