習い始めた某武術の姿勢の鍛錬、内容は守秘義務で具体的には言えないけど、一言で言えば「背筋の伸ばし方」を教えてもらっている。
「背筋を伸ばせ」
それこそ子供の頃から、いろんな場面いろんな人に、何回言われてきたかわからない文言だけど、伸ばし方は誰も教えてくれなかった。
この度、ついに「背筋の伸ばし方」を教えてくれる人に出会えた。
そして、体を使う上で背筋を伸ばすことがとんでもなく大事な事だとわかったし、自分が全然背筋を伸ばせていなかったことにも気づけた。難しいことをやるわけではないのにものすごく難しい。しかしだからこそやりがいを感じる自分はすでに変態なのだろうか。
背筋を伸ばすに付随して、「胸を張る」という感覚も、はじめて実感を伴って理解できるようになった。胸を張って背筋を伸ばすと、うなじから肩にかけて、バキバキと音を立てる勢いで伸ばされるのを感じる。つまり今までバキバキに固まっていたということを、初めて認識できた。
うなじあたりが開放されると、声も出るようになる。喉は開けっぱなしにして、両唇を少しすぼめるような感覚で、声帯自体には力を入れないようにして声帯を張って、そこに息を通すと、喉を痛めることなく、よく響く高い声が出せるの。そのためには、うなじが伸びて、あごが引き気味になることが必須。
うなじが伸びて顎が引けるようになったら、口もとも変化しだした。今まで、仰向けに寝転んでいるとき開いていた口が、頑張らなくても閉じているようになった。
子供の頃、親によく「口を閉じろ」と注意をされたが、口の閉じ方は一回も教えてくれなかった。今になって口の閉じ方がわかって感慨深い。
などなど、背筋を伸ばすに付随して、体全体にいろいろなバランスの変化が起こっている。まさに体に一本筋が通った、と言えるのかもしれない。
ヨガも、「背筋を伸ばす」を知る以前以降で、自分の中で全く意味が変わった。
以前はそれぞれのアーサナによって、バランス感覚を養うとか、部分部分の可動域を広げるとか、色々意識の置きどころがあった。
しかし今は、いろんな姿勢をとりながら背筋を伸ばす、それがアーサナの肝なのではと仮定して、そうしている。
実際いろんな姿勢を取りながら背筋を伸ばすと、体が、今までと違う動き方をしはじめて、今までと違うところに刺激が効きはじめる。純粋に楽しい。
そして背筋を伸ばすためには、呼吸が大変重要になってくる。「呼吸が大事」という言葉により実感がもてるようになった。
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