肩を下げたままわきを締める。
肩甲骨が固まって肩と癒着していると、わきを締めようとすると肩が上がってしまう。この場合、肩甲骨が肩の上を自由に動けるようにする、つまり師匠の言うところの体の細分化が必要になる。
肩甲骨が自由に動くようになると、ワキを締めると、肩が上がらないかわりに、胸がせり出してくる。
この連動を発見するに至り、子供の頃、大人から当たり前のように言われた「胸をはれ」というアドバイスは、これのことだったのかと、今さらながら思い当たった。
「肩の力を抜け」とか「胸をはれ」とかの体の部位を使ったアドバイスって、簡単に言われがちだけど、それを実行する難しさとの間に、ものすごいギャップを感じてきた。
結局、身体の各パーツが各々自在に動く「細分化された身体」という前提条件がないと、これらの身体言葉のアドバイスは全くピンとこないのだと思い至った。
体が大雑把だと、胸を張ろうとしても、胸と一緒にいろんな場所も動いちゃうから、へんてこなことになる。
子供の頃、体を使って遊ぶことが大事と言われる理由って、この前提条件を獲得するためなのかもしれない。
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