四股は脚を上げる運動に見えるが、見方を変えれば軸足で地べたを蹴る運動だ。
当然地べたを蹴っても地球は動かないので、その力は体に戻ってくる。その結果として、内臓を蹴り上げている感覚がある。左のお腹の中にその実感が強くあるのだが、これはジロリアン時代からの下垂した胃に響いているのではと推測している。
四股を踏むと、踏んだ分の力が自分の身体に戻ってくる。腸骨筋を原動力に踏むことを意識しているので、戻ってくる場所は腰と腹の辺りということになる。
腹に力が入るせいかわからないが、四股は、踏むほど元気が出てくる。
回数こなした後でも、だるくなるというより、むしろ妙に謎のやる気が湧いてきて、庭の草をむしったり、椅子の脚を切断したりと、保留し続けていた面倒臭い作業に着手する気分になったりする。
「元気があればなんでもできる」という格言はこのことを言っているのかと実感する。
かといって疲れていないわけではなく、夜、布団につく時は心地いい充実感と疲労感に包まれ、ぐっすり眠れる。
そういえばここ最近、夜中に目が覚めないことに気付いた。ある時期は目覚めない夜はなかったくらいなので、この変化は嬉しい。
健康になる時って、気づかない。そういえば最近、気になってたアレなくなってるな、とふり返って気づく。
症状を忘れると健康になれるのか?健康になったから症状を忘れたのか?
少なくとも健康を目的にしたら健康になれない。健康を目的にしている時点で、無意識で自分は不健康と言い聞かせていることになるから。
四股も、健康のためなんて一切考えていない。ただ踏みたいから踏んでいるだけだ。
一番の健康法は、健康になったらやりたいことを夢中でやることかもしれない。
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