先生

 

「アシュタンガヨガ」なるものの教室へ通いはじめて、一ヶ月が過ぎた。

教室といっても基本淡々と行う自主練で、練習中の諸々の段取りが違っていると、先生が簡潔な指示、もしくは無言で手を添えて修正してくれるだけだ。

アシュタンガヨガがそうなのか、教わっている先生がそうなのかはわからねど、ハウツーや理屈を言葉で丁寧に教えてくれるようなスタイルではない。そのことに最初は戸惑ったけど、最近は馴染んできた。

答えは教えてくれない。ただ「それは違うよ」とだけ示してくれる。

じゃあ一体どう違うのか?自分なりに試行錯誤せざるを得ない。そして遠回りのようだが、結局その試行錯誤の中で自分の中から発見したものしか、自分の血肉にはならないと思うのだ。

そうなると、本当に優れた先生というのは、ただただ「それは違うよ、こうだよ」と、自分の実在を以て生徒に示し続ける人なのかもしれない。

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