「わかってないこと自体がわかってない奴は、酔っ払いと一緒」
こんなこと書いてる俺も自分のことが一番わかっていなくて、酔ってないと言い張る酔っ払いの一人だ。
職場に、明らかにこの仕事に向いてないようにしか見えない同僚がいる。かつて勤めていた母親の紹介で働きはじめたのだが、声は小さいレジはできない掃除も調理もできないノロマetc。何やらせても何度やらせても、何もできない。どころか逆に仕事が増える。何故忙しい飲食接客業を選んだのか、謎しかない。
いつもオドオドしていて自信なさげで、でもその自信の無さには絶対の自信を持っていて、口癖は「すいません」。それでいて容貌は女相撲みたいな、殴り合いの喧嘩したらこっちが負けそうなくらいの形と顔立ちなのが、またイライラさせる。
そんな同僚に接する度に、というか接してない時も、心の中で「向いてないんだから早く辞めればいいのに。やる気も辞める気もない奴ほど迷惑な存在はない。やる気も辞める気もない、じゃあ何故やってるのか?ママに言われたからやってるだけなんだろ?」とか説教し続けていた。
この説教、全部そのまま自分に当てはまることに気付いてしまった。
どうも俺、この仕事向いてない。
例えば状況を見て今何するか判断するとか、人が何考えてるとか、全ッ然わからん。わからんけど、わからんなりに経験や聞きかじりの知識を駆使して、わかってる風に頑張っていた。頑張ってみたら、どうやらできはする事はわかったけど、ものすごく疲れる。家帰ったらご飯3合食べて歌歌ってネット見て寝る、くらいしかできないくらい疲れる。疲れがピークに達して気付いた。あ、俺、この仕事向いてないわ。
状況をパッと判断できる人って、頑張って判断してるんじゃなくて、天然でできてるだけなのではなかろうか?どうもその節がある。感心するくらいスマートに業務も人間関係もこなしている同僚を見ても、俺ほど頑張ってるようには到底見えないし、疲れ切っているようにも見えない。
そして仕事内容も、はじめての頃は楽しくやれたけど、もう完全に飽きた。
実家暮らしで衣食住には困らない。
じゃあ何で俺はやりたくも向いてもないバイトを続けてるのか?と自問したら、同居する母親に気まずいから、だと思い至った。心の中で呟き続けていたダメな同僚への説教、一から十まで、自分自身に対しての説教そのものだった。そのもの過ぎて笑うしかない。
やっと、酔ってることに気付いた。今まで自分はシラフだと思ってるし思いたいから車を運転し続けた。経験やテクニックを駆使して無事運転できたとしても、ものすごい疲れる。というか多分自分では気付いてないだけで、事故起こしまくってたと思う笑
そのくせ事故を起こす他の酔っ払い仲間を非難すらしていた。
というわけで辞表を提出した。
これからは酔っ払いは酔っ払いらしく、運転は代行に任せて、酔っ払いの本分に逆らわず、居酒屋でワーワー楽しむことに力を注ぎたいと思っている。
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