牛乳とグラノーラ

五年くらい前に一方的に縁を切った牛乳と仲直りした。いくら色んなことが言われていても、18年間毎朝飲み続けた味、うまいと感じる自分がいることは認めざるを得なかった。健康に良い悪い以前に、牛さんありがとうでしかないし、そう思えたなら、うまいと感じるものは素直にうまいと思えた。

一方、美味しさと同時に、毎日飲んでた頃は当たり前過ぎて気づかなかった、飲んだあとの体の重さも、今は実感できる。一杯でかなり腹にたまる。満腹中枢にとどめを刺すにはちょうどいいかもしれない。

異常に口当たりの良いグラノーラ、一度食べ出すと袋が空になるまで止め時がわからず、どう食べたらいいのか思案していたのだが、なんのことはない、あれは牛乳をかけるとちょうど美味しくなり、一杯で満足できるようにできていることに気付いた。全く世の中うまくできている。
グラノーラは牛乳をかけて完成する。こんな事を学んだところで、一切出世の役には立たないし、もてるようになるとも思えないが、それでも何かを身をもって知ることは、それだけで楽しい。

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