大腰筋を伸ばす

左大腰筋の異様な緊張を解消すべく、アレコレしている。

怪我の功名と言うべきか、異様な緊張のおかげで、大腰筋の使い方、大腰筋に働きかける運動の仕方を自習することができた。

尾骨を、ほーーんの気持ち微妙にクッと丸めて、大腰筋の位置を意識しながら、吐く息に合わせて、伸ばす。筋肉の始まりの位置と終わりの位置、大腰筋がくっついている腰椎の高さ奥行きなど、解剖図などを見ながらなるべく具体的にイメージするのがコツだ。

大腰筋がちゃんと使われたかどうかは、緊張している左大腰筋に刺激がいった時の信号のある無しが教えてくれる。

緊張した左大腰筋が伸ばされる時の信号は、違和感などというレベルではない。味わったことのないような恐怖感に襲われて、呼吸が止まる。多分それは「死」に直結する何かだと思う。自分のたかだか6尺の身体の中に、ちょっと奥に潜るだけで、こんなにも巨大な恐怖が隠されていることに驚愕する。

とはいえ、何日も伸ばしたり縮めたりを繰り返すうちに、緊張と、それに伴う恐怖感も薄まり続けている実感がある。よくなっている実感があると、やる気も出る。ヨーガの「呼吸と共に動く」という教えの大事さを体感できた。

大腰筋を使って背骨を下から伸ばせるようになったら、肩と首の周りの凝りと歪みが顕在化されるようになった。信号待ちなどのふとした瞬間に背骨を伸ばすだけで、後頭部が「ピキピキ」と音を立てて動き出すことも。これは下半身に続いて上半身も整ってきた兆候だと解釈している。自分で自分に整体を行うような気持ちで、ヨーガのアーサナを使って、積極的に首や肩周りをバキバキいわしている。

大腰筋を伸ばす練習で腰椎の位置を意識するようになって、背骨の存在を以前より明確に意識できるようになった。真ん中のものを意識するときは、その左右を意識する事が、遠回りのようで近道だと思う。背骨も、直に意識するより、左右の大腰筋の真ん中にあるもの、と意識したほうが、ハッキリクッキリする。「伸ばす縮めるの動きが洗練されると身体に軸がうまれる」という師匠の言葉を理解するヒントを得れたように思う。

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