ギターの経験から、上手に弾けるかは、弾く前の段取りが全て、と睨んでいる。
指を鍛えるべく練習する以前に、指が楽チンに働ける環境をいかに作れるか。椅子の高さだったり、手首の角度だったり、指運びの順番だったり。
それらを色々試して、弾けない箇所を無理なく弾けるやり方を見つけていく作業は、ソリティアとかのパズルゲームみたいな楽しさがあって夢中になる。
このパズルの答えは、肉体的快適さ、音楽の美しさ、という間違えようのない実感として顕れる。
それは、誰かに教えてもらったものではない。自分の中に既にあった、絶対的ななにかだ。
それだけに、それを見つけたときの喜びも絶対的だ。誰かと比較した得た喜びではないので、初心者だから小さい、上級者だから大きい、ということはない。
むしろ初心者の方が、喜びを見つける回数が多いので、楽しいくらいだ。
俺が、初心者でも気にせずどんどんお稽古事をはじめるべきだと思う理由はここにある。
どんなお稽古事にも、他人とさえ比べなければ、そこには楽しさしかない。
逆に言えば、他人と比べた瞬間に地獄だ。
他人のこと気にせず、自分のやりたいことを好き勝手にはじめて、好き勝手に喜びを感じる人々がどんどん増えていったら、世の中どんどん素敵になると思う。
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