自分の中に確かにある間違いようのない感覚を探るうちに、
「呼吸」「響き」「気持ちよさ」
という三つの感覚に落ち着いた。
これを「鳩山メソッド三本柱」と呼んでいる。
この三つを指標に、より響く声、より長い呼吸に乗った声、より出していて気持ちいい声、を探していくことにした。
それを続けるうちに、これらは、どれか一つが成り立つ時は、他の二つも自動的に成り立つことに気付いた。
つまりこれらは三つで一つ。声という一つのものの、三つの側面だったのだ。
この三つで一つという概念が便利なのは、三つの側面からボイトレを進められるという点だ。
一つの側面で行き詰まっても、別の二つの側面から進んでいけるし、二つの側面が相反する時でも、残りの一つの側面から進んでいける。
この三本柱を常に指標にして、自分で自分に発声法を教え続けた。
続く
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