バイトを増やした

たまに東京なんかに出かけると、食べ物屋がなんでも揃っていることにテンションが上がるが、選択肢が増えるほど何を食べるかの決断は難しくなる。

先日も昼時に赤羽を歩いていたのだが、今の自分の真の欲求と照らし合わせると、どのお店も一長一短で、全然決断できない。途中であまりの決断できなさが面白くなって、逆にどれだけ決断できないか見届けようと開き直り、街を二時間ほど徘徊した末、結局富士そばへ入った。
歩きながら「さっぱり蕎麦にしよう。でも、同時にガッツリ系もちょっと食べたい」とか、ふんぎりの悪いことばかりウダウダ考えていたら、カレーとそばセットとかミニカツ丼セットとかの、俺の心を見透かしたかのような、ニーズにドンピシャなメニューがちゃんとあって、世の中うまくできているなーと心底感心した。二時間歩いた末の富士そばは当然のように美味しかった。俺が食べログだったら星５つを与えたい。

そんな感じで毎日楽しく生きているが、さすがに毎回昼食の決断に2時間はしんどい。なんとかしてみることにした。鈍った空腹感覚を回復させるべく、今度こそ断食療法をやり遂げよう！、、とか一瞬考えたが、昼食決断に二時間というのは、食欲云々以前に、そもそも暇なんだということに思い至った。そこで、断食療法の前に、バイトを増やす療法を試みることにした。2時間迷う暇なく働けば金銭面での迷いも減る。さらに断食合宿に参加するかわりと思えば、参加費どころか逆にお金をもらえるわけで、差し引き20万円くらいは儲かることになる。なんて素晴らしいんだ。というわけで四月からバイトの時間を増やすことにした。幸い仕事もあったので、療法も兼ねてバリバリ稼ぎたい。