発声の仕組みは、ガスバーナーに似ていると思う。
種火と噴射するガスで炎を立ち上げるガスバーナーと同じで、声帯の振動という種火を、息というガスにのせて、身体に響かせるのが声だ。
声帯の振動は種火でしかない。何を言いたいかというと、つまり、着火さえすればどんなに小さくてもいい、ということになる。
いかに種火を小さく、ガスを強く出来るか、という試行錯誤が鳩山メソッドだ。
その具体的段取りを書いてみようと思う。今すぐ、誰にでもできると思う。
�@あくびみたいな力の抜けた頼りない声を、「ハーー」っと出す(種火)。
そこから声を大きくしていこうとすると、つい喉に力が入ってしまう(注1)と思う。種火を大きくしようとしている状態だ。
�Aそこで、喉はリラックスをキープしつつ(種火は大きくしないように意識して)、響きが豊かになる(注2)身体の使い方、意識の使い方を、しらみつぶしに探していく。(ガスが滞りなく、勢いよく吹き出る身体の使い方を探す)
この時ポイントは、大きい声から、響く声、へと意識を変えること。響きは音量を含んでいるので、響かせられるようになれば、自ずと声量も上がる。
(注1)喉に力が入っているかどうかの判断基準は、喉が枯れそうな不快感の有無。
(注2)響いているかどうかの基準はただ一つ、さっきより響いているかどうか。
より響く身体の使い方とは、例えば口の中のスペースの作り方、身体の向き、首の向き、顎の位置、どの母音か、どの音程か、などなど。
どうやってより響く身体の使い方を見つけるのか?その具体的段取りを次回書こうと思う。
コメント